夜も更けた屯所。
自室の布団で横になっていた山崎は、ふと瞼を開いた。
長い髪を片手でかき上げながら体を起こす。
ごしごしと目元をこすりながら「どうしたの」とつぶやけば、僅かに障子の向こうで動く気配がした。
**意外と女の方が男らしさを知っているて、男の方が女らしさをわきまえているものである**
「なんだ、起きてたの」
「今何時だと思ってんの。寝てたよ」
「起きてたじゃん・・」
「今起きたんだよ」
隠し慣れていない気配に目が覚めただけで、それまで眠りに落ちていたのは本当だ。
廊下のを部屋の中へ招き入れながら、山崎は小さな体を思いっきり伸ばしながら目じりに涙をためて欠伸をこぼした。
あ、もちろん手で口を隠すのも忘れない。人前で大口開けて欠伸なんて、女の子のすることじゃないもの。
「ごめん・・な。起こして」
・・ああ、何度見ても『今の姿」のは慣れない。複雑な気分になる。・・イケメン過ぎて。
申し訳なさそうにこちらを上から見上げてくるのは、気まずそうに肩身を狭くした長身の男だ。
普段結んでいるチョコレート色の髪はおろされて、髪だけ見れば女に・・・・イヤ見えないが。
事件は突然やってきた。国際指名手配の天人集団の仕業で、なんと彼女の性別が入れ替わってしまったのだ。
イヤ、かくいう自分もなのだけど。
隊長のは恐ろしくて触れないとかぼやいていたけれど、以前の彼女と比べて、微妙にデカいよね、デカくない?何なの喧嘩売ってるの退くんのくせに・・・、などと謎の嫉妬でもって凄い眼光で睨み付けられたのは記憶に新しい。
自分的には、女の時のと大して変わらないと思うんだけどなぁ・・。
「まぁ、座って。どうしたのこんな時間に」
部屋の隅から引っ張り出してきた座布団をばふりと敷いて、そこに座るよう促す。
おずおずと腰をおろすに、閉じてくる瞼をごしごしこすりながら、山崎も向かい合って座りざまに言い放つ。
「あと、・・何で勃ってんの」
「め、・・っざと・・!ひ、人が、勇気をもって、切り出す前に・・・!」
ハハハありがとう目聡いとか褒め言葉だよって、喜べるわけもない。
十分待った。気づいたなんて、最初からだ。姿勢おかしいし、顔真っ赤だし、挙動不審だし。
あと思春期の男子にとって胡坐は一つ間違えば自爆スイッチたるものを、は知らないのだろう。
まぁ、そりゃそうか。は女だ。
真っ赤になって湯気でも出そうな中、黙り込みながら微妙に膨らんだ自分の着物を凝視するは、
傍から見ればどう見てもふくちょ・・・げふんげふん、これ以上はジャンルが別になるので考えないことにする。
まったく、体はこわもてのお兄さんなのにこの子は。可愛いもんだ。
「・・・で、つまりちゃんは俺にイカせてもらいに来たんだね」
「は・・?!?!」
わざとダイレクトな言葉の使い方でつつけば、は面白いほど露骨に反応した。
「な、なに、言って、んの。ちっ違うし・・!」
「はぁ、全く、エロいアプリでもやってたんでしょ。こんな時間まで?若いわァ・・・」
「や、やってない!・・わきゃ?!」
「ちがうの?深夜アニメ見たとかじゃなくて?」
「ん、ち、がぅ・・!」
これではいつまでたっても話が進まないと踏んで、の足の間に手を伸ばす。
手のひらでしっかりと触れたそこは人肌よりも一段高く、布の上からでもじんわり湿気っているのが見て取れた。
おお・・こいつは・・・、なかなか、たくましいモノをお持ちで。のくせに。
「なんっ・・か、気持ち悪くて目が覚めたら・・こうなってたの・・っ」
「そっかー、俺男だし、分からん事も無い・・って言ってあげたいけども・・」
「んんっ!」
「10代ならまだしも、ちゃん20過ぎでしょ。イヤ若いわぁ・・若いよ・・若い」
「ちょ、とぉ・・痛い、それ痛いぃ・・」
ぺったり湿った着物の上から、てっぺんのてっぺんをこねるように指先で弄る。
ぐりぐり撫でまわしてやれば、は直ぐに弱り切った鳴き声を上げた。
身体を震わせながら「いたい」と涙を浮かべる目の前の男を見ていると、なかなかどうしてぞくぞくする。
いや山崎は別に男相手に行けるクチとかそういうんじゃないんだけど。やっぱりだからだろうか。
散々苛めてやったてっぺんは敏感になっていて、軽く撫でるだけでやっぱりは「痛い」とのどを震わせた。
焦らしていた手を止めれば、それまで硬く瞑っていた瞼を薄く開けて、が様子をうかがう。
「・・やっぱり間違ってないじゃん。俺にしてもらいに来たんだろ」
「ぅ、違うよ・・・どうしたらいいか、分かんなかったから・・お、教えてもらいたかった、だけだもん・・」
「やり方教えて、きみ一人で出来んの。自分のとは言え触れる?扱ける?」
「・・・・」
想像をめぐらせたようで、は黙ってしまう。
その時間を待ってるものもったいなくて、山崎はの帯に手をかけた。
湿ったそこが外気に当てられて、ぶるるっとが身震いする。
男のはもちろん胸などなかったが、そのたくましい胸板に噛みつけば、おおよそ見当のつかない可愛らしい声が上がった。
「ふあ!」
「んんー?」
「や、退く、ん・・んんっ!やだぁ・・変態・・ぃ」
「親切心の塊であるさがるちゃんに向かって何をおっしゃいますやら」
「きゃぁん!かっ・・噛ま、ないでっ」
「えへへ・・・こっちも忘れてますよ旦那様」
「うひっ・・?!」
下を弄る手を動かし始めれば、裏返った声をあげたはあわてて両手で口をふさいだ。
「きもちいい?」
「やぁん・・退くん・・」
「そんな可愛い声で甘えられても・・ちゃん今の自分の姿分かってんの」
「んっ・・」
「大柄の男が、こーんな小っちゃい娘さんに良いようにされて、女の子みたいな声あげて」
「やだやだ」
「デコボッコ教の奴らの罰が落ちてきても文句言えないよ?」
・・・・!
声にならない嬌声をもらしながら、首をのけぞらせたがふるふると震える。
のだと思えば案外すんなり受け入れられた。舌先で先端をつつけば、溢れだした先走りが喉の奥を苦く染める。
普段からは絶対考えられない、許されざる絵面が性別が逆転しただけで別になる。
だって今は俺が女でが男だから。あれ?屁理屈にもなってないか?
男心に喉まで咥えてもらうと気持ちいいことを知っているので実践すれば、咳き込みそうなほどつらかった。
ナルホド女の子はいつも頑張ってくれてるんだな。
自分の一挙一動で悦んでくれるの息遣いに悪い気もしないけど。
「ひゃ、がる、く・・・退くん・・・!」
「ん、んむー・・ん・・」
「あ、あ、あっ、やっ、」
びく、びく、
断続的に震える腰から顔を挙げれば、飲み込めなかった残りがぱたぱたとの腹を白く汚した。
そう言えば、性的快感は女の身体の方が強いとは良く聞くけれど実際はどうなんだろう。
これを機に試してみてもいいかもしんないと想いながらの腹に飛び散った白濁を舐めれば、奇妙な悲鳴を小さく上げて体が跳ねる。
ゆっくり視線を下げるの瞳に映った自分も、きっと今滲んだ顔をしてるのだろう。
・・まぁ、例え試すことになったとしたら、この子とはごめんだけどね。
奉仕という名のからかう立場は譲れない。
今でこそあべこべだけれど、そんなことになったら戻った時にどれだけいじられるか・・。
そんな事を考えていれば、上から可愛らしく名前を呼ばれたので、小さく笑って山崎はもう一度手を伸ばした。
まだまだ夜は長い。
「・・・・なんてとこだろォ実際。男なんてなァみーんなしてそーいうもんよ」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・・旦那」
かぶき町にある怪しげなよろず屋。万事屋銀ちゃんの1階はスナックを経営している。
そのスナック「お登勢」の、(いつもはカウンターが多いのだが)ボックス席に半分胡坐をかいて、
自分ちの近所だからか思う存分酔いの回った万事屋銀ちゃんその人が、赤い頬をほてらせながらばりばりと後頭を掻く。
最近日が落ちるのも早くなったことだし、迎えに行くよと山崎が、万事屋銀ちゃんに遊びに来ていた親友を迎えに来たのだが。
まさかここまで引っ張られるうえにアルコールまで持ち出してくるとは。
「わかったー?男ってのはなァ、狼なんだよ!お宅の親友君も一緒だよ?俺は違うけどね。銀さんはアレだよホラ・・あの、あれー・・毛がふかふかのあのアレー最近はやりのヤツ。アルパカさんだよ」
「意味が解らないです旦那」
「最近ジミーと全然話せてない、てよォー。そりゃ毎晩そんな妄想してりゃぁ気まずくて会話もできたもんじゃねーよなァ。あーどうせ性転換するならそんなエロ本展開あっても良かったよなァってさ、だってセーフだもんね?男×女じゃなくて女×男だもんね?サイテーだなお前」
「・・・・・」
その言葉そっくりそのままお返しします、とは流石に言わなかった。通じない言葉は紡ぐだけで労力がいる。
大概この人も酔っぱらうと限度を知らないもんだ。この手のあれは一回痛い目見ないと解らないんじゃないだろうか。例えばドッキリで、酔いに任せて一線を越えてしまったーとか・・ドッキリで。
銀時の隣で肩を抱かれながら、ドン引きな表情で山崎を見つめる・・・この場合の彼女のドン引きは銀時に向けてだ。
年ごとの娘を前になんつー話をしだすのか。
つーかってばそんな事旦那に相談してたのか。畜生。
全くの冤罪だ。最近仕事が鬼のように後ろからカマを持って迫ってくる。
はぁ・・と溜息をひとつ。「帰ろうか」との手を取って立たせた山崎に、銀時がオッサン臭い悲鳴を上げた。
「キャァッ、やめて!けがらわしい」うっせぇよ!!
「まーしょうがねーか。敵わぬ夢を妄想するのも人の自由だよなァ」
「・・・あのね、旦那」
「いいこと教えてあげます。あいにく俺はね、そーいう妄想とかしなくていいんです」
「あぁ?なんで?」
「なんでって、必要ないからですよ」
「は?どういうこと?」
ねぇ?隣のに向き直れば、言わんとしたことは伝わったようで。あははだから君は最高だ。
にんまりと悪い笑みをうかべたがむぎゅっと左腕にしがみついた。
「・・・え?」
「だーかーら、必要ないからです。ねーちゃん?」
「たしかにっ、ふふ、必要ないかもですねぇ〜」
「・・・・・あれ?え?」
それってつまりはどゆことぉぉぉぉおお??!
酒臭いオッサンの泣き声を遠くに聞きながら、山崎はを連れてさっさと店を後にした。
お疲れ様でした!
リクエスト「退くんの裏」でしたー!
九里さまリクエストありがとうございます*^^*やっとかけましたーw
あれ?不幸成分がさらっと銀さんに飛び火してますがあのごめんなさい。。
ひssっさしぶりすぎていろいろカオスですが。イヤ味方によっては別ジャンルごめんなさい何で性別逆なのオイ。
でもでも楽しく描けましたー!また是非あそびにきてくださいませっ*^^*
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