「で、副長。ここは……なんですか?」
形式的に聞いてみる。
副長も俺が本当にこの建物を知らないなんて思ってないだろう。
建物の存在は知っていた。何の為に存在しているかは知らないけれど。
入口でミントンのラケットを取り上げられ、中に入るように促される。
小さな入口は中を覗くはできず、薄明りがあるという事だけが分かる。
役職柄、何かを探る事には長けている筈なのに一向に目的が見えない。
煙草を咥えた顎が動き言葉無いまま「入れ」と命令をされた。
理由の見えない命令等今更ではあったが、今日は心底分からない。
零れそうになる溜息を無理やり飲み込んでその入口を潜った。
鍵がかかる音を合図に外界と完全に切り離されたように思えるのは音がしないせいか。
淡い明かりを浮かべるスタンドのみの明かりが浮かび上がらせたのは女。
女性でも、女の子でもない。言葉通りの女。
淫靡という言葉がこれほどしっくりくる女も珍しい。
背中を軽く押され畳に上がれば、女が口を開く。絡み付くような声だが、不快ではない。
「ようこそいらっしゃいました、山崎様。今宵お相手をさせて頂きます、と申します」
キッチリと着物を着こんでいるくせに、誘うような雰囲気は身体のラインのせいか。
肩、胸、腰。全てが真選組に居るに似つかわしくない女で。
其処まで観察した所で、煙草の匂いが強くなれば思い出したように副長を振り返る。
「……副長、これはなんの真似ですか」
「今度、吉原に潜入する仕事が舞い込むことになってる」
「俺にこの人から女装を……」
「ちげーよ。内からじゃなくて、外から陥落してほしいってこった」
「それなら俺よりも見た目の好いヤツの方が適任じゃないですか」
「残念ながらターゲットの遊女は地味顔好きでな」
「………そうですか。つまり、そのターゲットの遊女に陥落されないかの試験って事ですかね」
「ン、まぁ……。そんな所だ」
真っ赤な紅を乗せた唇が笑みの形に歪む。
色々な意味で挑発されたと思った。
「私の身体を好きにしていい」「あなたにできるのか」そんな幻聴が聞こえる。
「こういうのは俺得意じゃないんですよね。でも、命令というのであれば……仕方ないですよね」
プツンと音を立てて隊服の一番上のボタンを外す。
試験と言われて引き下がるわけにはいかない、退だけど。
邪魔する心算はないのだろうが、出ていく心算もないのであろう副長が上り口に腰を下ろして試験管を決め込む。
気乗りしないままにボタンをもう一つ外して、の傍に膝をついた。
「キスもしていいんですか」
「どうぞ、お好きに。痕が残らない事なら幾らでも」
つまり傷さえ付けなければ何をしていい、と。吉原のルールに乗っ取っているという事か。
の項に掌を当て軽く引けば自然と上がる顎。
赤いに寄せた唇を寸前でずらせば、頬に瞼に口の端に接吻を落としていく。
触れるだけの行為に薄く唇が開いたのを確認して、漸く唇へと。
浅い、ただ触れるだけの口づけを何度も交わして完全に開かせてから舌を差し入れた。
積極的に絡ませようとする舌から逃げて咥内を嬲り、女の舌が動きを止めると同時に絡めて引き寄せる。
己の咥内に引き込んだ舌に立てる歯の力は柔らかい。触れる程度の其れ。
の眉間に皺が出来、合わさっていた瞳が瞼の向こうに消えた瞬間を狙って柔らかな舌にエナメル質を食い込ませれば女の身体が一つ跳ねた。
舌と唇を解放すれば呼吸が乱れているのは女だけ。
それを人好きのするいつもの笑顔で見てやった。が胸元を抑える仕草を。
「すいませんね。さんが魅力的だったので、加減が分からなくて」
副長の微かな笑い声が聞こえる。バカにしたのは俺か、か。
どちらでも構わない。とりあえずはこの女を落とせばいい、ただそれだけ。
両腕で囲うよう抱き寄せて、首筋に唇を落とせばうっすらと紅が乗る。
先程の接吻で移った紅が滑らかな肌に乗るのを見ながら、これは痕になるのか余計な事を考えて。
背中に回した手で帯を緩めれば着物が乱れる。
その隙間から見えるのは真っ白な襦袢で、思わず鼻で笑うのを止める事ができなかった
怪訝そうな視線を向けるの腕から着物を引き抜いて部屋の隅に帯と共に押しやる。
襦袢の上から触れた身体は男好きしそうな柔らかさをだった。
背中から腰、臀部迄を掌で撫でながらも唇を動かして探るのは弱い場所。
一ミリの空白も作らないよう、確りと唇を這わせていれば耳に辿りつき肌が震えるのが掌に伝わる。
一度離れてもう一度触れ耳が弱い事を確認すれば、触れそうで触れない場所で唇を這わす。
と、不意に耳に吐息を吹きかけて触れるアピールをも忘れずに。
「……っ、ぁ……ン………っ」
じれったさに上がる声が耳元で聞こえれば、見えないように浮かべる笑み。
今なら隊長にも負けない自信がある、黒さを交えて。
背中を撫でまわしていた手を臀部に下ろして、襦袢を指で引き寄せれば下着をつけていない事を知る。
「へぇ…。そんなにシたかったんですか。さんは厭らしいんですね」
「…っ違う……。これは、お仕事だから……っ」
「お仕事だったら、なんでもできるなんてすごいですね。俺には真似できませんよ」
静かな室内にボソボソと響く声。音量を下げていても副長に届いたのか、逸らしていた視線が向く気配がした。
乱れ続ける呼吸を隠すように紅の剥げた唇を何度も噛む仕草が目に入る。
顔と身体を離して、女に視線を落とせば胸の突起が襦袢を押し上げていて。
それに気づかないふりをして抱いていたままの手を鎖骨から乳房へと指先を這わせば途中で引っかかりに触れ、今気づいたと言うように手を止める。
「さん、どうしたんですか。まだここは触っていませんよ。そんなに好いですか」
「………ッ。えぇ、とても……お上手、……でっ」
言葉の途中、邪魔するように親指と人差し指で押しつぶすように摘まむもなんとか最後まで言い切ったらしい。
指の圧を強くしていけば我慢できないのか、女が頭を左右に小さく振る度に艶やかな髪が揺れる。
感じているのは痛みだけではないのが甘い呼吸からわかる。
最後に爪を立ててから解放すれば、残るであろう痺れを和らげるように掌で布越しに撫でた。
「可哀想に、痛かったでしょう。我慢できなかったら、言っていいんですよ」
鞭と飴。徐々に女の目が欲で蕩けてくるのが見えた。
捲ったままの襦袢の中、後ろから手を差し込んで秘部へと指を伸ばせばすでに熱気に包まれているのが分かる。
喉を小さく震わせた笑いが女にも伝わったのか、顔が一気に赤くなる。
濡れているのを触れないまま知れば、用はないと言わんばかりに掌を胸から太腿に這わせる。
内腿の柔らかい部分を広げた掌で両方の太腿を摩れば腰が同じリズムで揺れた。
投げ出されたままの手が黒の隊服に伸びて皺を作る。
指が白くなる程に握りしめる手を掬い取り、女の胸の上に乗せる。
「寂しいならここで遊んでいればいいですよ。大丈夫、副長から見えないようにしますから」
身体の位置を変えて、視線を遮る振り。女側から見えなくても、副長の視界には入る絶妙な。
乗せられた手を下ろす事なく暫く動かずにいたが、乳房を揉むように動かし始める。
秘部から零れた蜜が太腿を伝い、俺の掌を汚した。
「さん、ほら……。我慢できなかったら、言っていいんですよ」
徐々に掌の位置を付け根へと近づけるもギリギリで遠ざけるというのを繰り返せば、女の呼気が更に乱れていく。
乱れた襦袢から覗く足が畳を蹴り、上気した肌がオレンジ色のライトに浮かぶ。
「も……っ、いやぁ……っ。お願い、します……っ。さわ、って…ぇ…っ」
ガタリッと荒々しく立ち上がる音がした。
いつも以上に瞳孔を開かせた副長を肩ごしに振り返れば、いつもの顔で俺は笑う。
「副長、試験合格って事でいいですか」
「……っていう夢をみたんでさァ」
朝の爽やかな空気が入り込む食堂で隊長は飄々とした顔で告げた。
朝食を取る隊士の三分の一が副長の隣に座る俺へと向けられ、残りは厠へと走って行った。股間を抑えて。
マヨネーズの油分が浮いた味噌汁を盆に零した副長に布巾を差し出しながら俺は言う。
「沖田隊長、あなたの中の俺はいったいどんな男なんですか…」
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やっちゃいました。夢オチで逃げちゃいました。
これ以上進んだら18禁で終わらない気がしたのです。
なんか調教っていうより、唯のエロでしかなくて……
本当、すいませんでしたぁああああ!!!
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・・・・・ごっふぁ!!(吐血
貰っちゃった貰っちゃった!エロ!エロいの貰っちゃった!!
Awayuki*羊野めえ様より頂きましたHS!で番外編「お相手山崎さんでまさかの逆調教」でした!
ぴゃぁぁぁぁぁ!退くんエロい!穏やかな笑顔で口調でひどいこと言われたい!
「ワア、お仕事だったらなんでもできるなんてスゴイですね。いやぁ俺には真似できませんヨ」くひぃー!ばんばん!(床を叩く音
ほんと!ありがとうございました!
そんな言葉攻め大好きドエスな管理人羊さんが経営なさる、ほんわかアマズッパイ仔攘夷浪士たちと甘々な夢サイトは
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