※他サイトのヒロインさんです(銀ちゃんの彼女で、お団子屋さんを営んでます)
※さらにそのサイトさんのネタをふんだんにパク・・・参考にさせていただいております。
※補足:お江戸は何でもアリ。


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ここは万事屋銀ちゃん。
むすっ・・・と眉間にしわを寄せて腕組み。
銀時は心の底から不機嫌オーラをだだ漏らしながら、目の前の「うさ耳」を睨み付けた。
「帰ってくんない。ウチは新聞も変な宗教もアブナイ薬の押し売りもお断りなの」

「そんなっ、そんなこといわないでよ銀ちゃんお願い」
「誰が銀ちゃんだ」

ぴききっ、と銀時のこめかみに血管が浮かんだ。
今現在万事屋の玄関で、自分の前に立ちはだかる小さな小さな影。
姿かたちだけは自分のかわいいかわいい恋人そのものだが、その正体は得体のしれない天人の薬売り。
ターゲットに合わせてその容姿を自在に変化させ、人の心の隙間を巧みに突く新感覚ビジネスタクティクス。

何度かお世話になったことがあるだけに完全に絶好のカモとされている!




「・・・だめ?」
「しょんぼりしても駄目!!」

悲しそうな瞳に連動して真っ白なうさ耳もしょぼん・・と縮こまる。あらやだカワイイじゃないのォォォ。
しかしながら現在銀時は深刻な米不足にみまわれているのだ。つまり金欠。
ムリムリここで負けたら何日分のパフェが飛んでくと思ってるんだ!
しかしながら葛藤は表に漏れ出していたようで、ぴくぴくと耳を震わせながら控えめにしとやかに、娘が食い下がる。

「あるよあるよ。うさ耳になっちゃうお薬もあるよぅ」
「はっバカヤロー、うさ耳がなんだってんだ!」
「猫耳もあるよぅ。狐耳もあるよう」
「キツネっ・・・なんてマニアックなところを・・!」
「犬耳、鹿耳、象耳」
「象?!象の耳に需要あんの?!」
「全部象になるやつの方がいい?」
「困り果てるわ!」

だからいらねーっつってんだろ!
アレだ。視界に入れるから惑わされるのだ。さりげなく呆れたていを装ってぎゅ、と目を瞑る。
視力を封じれば怖くない。まあ確かに声はアイツだけれど。ぴこぴこ耳が動くのを見るよりはましだ。

「銀ちゃん・・・」
「んなこと言ったって金ねぇの」

きっぱりと銀時は言い切った。
「そもそもマンネリ解消の刺激を安易に薬に頼るのはよくないと思う訳よォ」
そりゃね、たまには趣向の違った夜を過ごしたいときだってあるよ?昼からバンバンハメたいときだってあるよ?
でもそこどう持っていくかの采配をどうするかが男の腕の見せ所ってとこじゃねーの?そう言うもんじゃねーの?
己の力で道を切り開いていくのが男ってもんじゃねーの?

「それにアレよ?銀さんそんな薬使わなくても毎晩満足」
「あの・・・・なんでエロいことに使う薬前提なんですかィ」

!!?

びっくりして作戦を中断せざるを得ない。
ハッと目を開けばサラリと風に流れる薄茶色の毛並み。
先ほどよりも二回り大きな、しかし自分よりは背の低い整ったベビーフェイスが呆れ気味にこちらを見上げている。
真っ黒な隊長服を着こなした少年の頭にはぴんと立った猫耳が生えており、
片方はその髪色と同じ、片方は濃いグレーというなんともしゃらくさいオッドカラー。
「まァ旦那、そうケチケチせずに」
真選組一番隊隊長に限りなく似て非なるその男は、ニヤリと口角をあげて悠々と自分を指差した。

「さっき会ったこんな兄ちゃんは、さっそく使うっつって大喜びで買っていきましたよ?」





かぶき町の街中どおりを、総悟は胸を抱えてご機嫌に歩いていた。
宇宙にはまだまだ面白ぇ奴がたくさんいるんだねィ、なんて、思わず別キャラの台詞が出そうになる。
なァ?誰にともなく同意を求める言葉をもらし、それにも総悟はさらに嬉しそうに頬をゆがめた。

「ん?」

と、どどどどど・・・と前方から近づく砂埃。
直前まで近づいたその煙の中から突如にゅっと男の腕が飛び出してきて、総悟は間一髪でそれを避けた。

「うおァ?!」


何してんですか旦那?危ねーな!
不満の声をもらす総悟にチィ、と舌打ちをうった銀時は総悟を睨み付ける。危ねーのはテメーの頭だァァァ!
なんとこの男が先ほどの薬売りに要求したものは「動物の気分が味わえる」薬なんだとか!
何の動物かは怖くて聞いていないが、きっとろくでもないものに違いない。豚とか豚とか豚とか。
そしてそれを阻止するのが今の銀時に与えられた使命。そのために飛んで行ったのは今週いっぱい分のパフェだった。
怪訝気に首をかしげる総悟にもう悲しみの笑みしかでない。

と、その沖田総悟の懐がもぞもぞと動いた。

「!うわ、ちょっ・・暴れんなくすぐってえ・・」
「!!!」
「・・・たく旦那、もっと気を付けて下せーよ」

潰れちまったらどーしてくれるんで。
抗議をあげる総悟の胸元、隊服の隙間からぴょこんっ、と覗いた二つの長い耳に、銀時は釘付けになった。
ぴくぴく、ふんふん、細かく鼻を引くづかせながら顔をのぞかせているのは、一匹の、

真っ白な兎。


一足遅かったァァーーーー!


「テメェ、そいつをどうするつもりだ!」
「は?何の話」
「とぼけんなウチの娘にみょうちくりんなモン飲ませてんじゃねーよ」

みょうちくりんな薬、という言葉に、総悟は表情は変えないまでもピクリと反応する。
別に。体に害のあるもんじゃねーや。(山崎でも試したし)
胸の上の兎を人撫でして、総悟が視線をあげれば、目の前に迫った大きな手のひら。

「うおぉ?!」
「チッ、オイそいつよこせ!」
「は?!なんで?!」

兎を奪いに来る銀時を慌てて躱せば、じたばたと彼の腕の中の兎がもがく。
その姿は銀時の勘にはっきりと助けを求めるように映った。
『銀ちゃん銀ちゃん助けて!』

「見ろ!嫌がってんじゃねーか」
「アンタが驚かすからだろ!」

しっかり抱きなおそうとすれどもこんな小さなもこもこ、
力加減に迷う総悟の腕から、ぴょーん!と白い兎が飛び出した、その瞬間を銀時は見逃さなかった。
方手のひらで受け止めて、もう片方の手には真っ黒な球体。

「てめぇはこれでも食らってやがれ!」
「ごほっ?!」

刹那総悟の周りを真っ白な煙が覆う。
それからかばうように膝をついた銀時の腕の中で、真っ白な塊は興奮気味にパタパタと耳を動かした。
『銀ちゃん銀ちゃん、だーいすき!』
はっ、バカヤロー、照れるじゃねーか。


「・・・・なにやってんの銀ちゃん?」


そんな、感傷に浸る銀時を現実へと引き戻したのは、よおく聞き覚えのある高い声だった。
ぽかーん、と開いた口がふさがらない。力を亡くした銀時の腕から、白いもこもこがぴょこんっと飛び降りる。
目の前に立って自分を見下ろしているのは、紛れもない、お団子娘の店主である娘だった。
・・・・あれ?

「・・なんでお前・・あれ?なんで?」
「あれ?どうしたのそのうさちゃん?銀ちゃんが連れてきたの?」

ウチお団子屋さんだから動物は駄目ってあれほど・・・そう言いかけた娘の目が次の瞬間はっと見開かれる。
その毛並・・愛くるしい瞳・・まさか・・!

「ぎ・・銀ちゃん・・そのウサギどうやって手に入れたの・・?!」
「はぁ?」
「今巷で大人気、毛並は少し長めのふんわりした撫で心地、瞳はパッチリ大きくて耳が比較的短いのが特徴の小型種。大人しくなつきも良くて温厚、何度もTVに取り上げられたこともある話題の高級ペット。ペットショップにも半年に一度しか入荷しないと言われている、血統書付きでお値段なんと¥○○○○○○の、あの幻の希少種じゃないですか!」
「なんでそんないきなり説明口調なの」
「ねえなんで?!何でそんな子がかぶき町の真ん中にいるのっ?うわっやばいまぶしい直視できない!もうなんなの銀ちゃんりりお仕事中なのにこんな、もうっ、やぁーん!」

言っていることは意味が解らないがとりあえずとても興奮しているのは分かる。
どうやら沖田総悟が連れていたウサギは中々に珍しい種だったようで、そしてこの娘は今のところ無事だったと言う訳だ。


「ひィっ?!」

小さなもこもこに目を輝かせていたかと思えば、一瞬にして青くなって銀時にしがみつく。
銀時から見ればどっちのもこもこも大概一緒のように見えるのだが。
ぴょこん、とひとはねした兎が降り立ったすぐそばにいたのは、おなじくらいもこもこの小さな子犬。
わう、わふっ、と、何度かかすれた声でうまく鳴けずにいた子犬は、ようやく自分の喉の構造をつかめたのか「きゃんっ」と甲高い声で鳴いた。
いや、普通の女子ならば、ソレも十分に黄色い悲鳴をもらすのに不足ない愛らしい姿なのだけれども。

「ぎぎぎ銀ちゃん!うさぎ!うさぎ助けて!犬に!食べられちゃう!」
「犬はうさぎ食わねェだろ」
「かぶき町なんてとこにいる凶暴な野良犬だよ!超希少種がっ!」
「へいへい」
「きゃん!」
「きゃああ!!あっち行って!」

犬が苦手な娘が背後で震える中、子犬の前から兎を抱き上げてやる。
ほっと胸をなでおろしたお団子娘がはしゃぎ君に銀髪侍とその場を後にするのを、子犬はずっと見送っていた。
おい?


『ウサギと会話できる薬』なんて代物を手に入れて、お団子娘を驚かせてやろうと思っていたのに。
たまたま捜査で立ち入った裏ペットショップで(こちらは通常品の)高級兎をかっぱらってきたのに。
え?何この仕打ち?

ずしん、と背後で地面の震える音。
恐る恐る振り返れば、今の自分と同じ真っ白なもこもこ・・・・しかし体積は10倍も20倍もありそうな巨大な白い犬が、複雑な表情で総悟を見下ろしていて。

ここから白い巨犬と子犬のドキュメンタリーは始まったのであった!





今更ですが66666HITですみれさんへ。
ヒロインお借りしちゃいましたてへ。
ペットショップのウサギの画像見てたらスゴイ飼いたくなりました・・!ネザー最高!


プレゼントしたすみれさんが続きを書いてくださりました!